香川慎二のMOM選出と竹中平蔵の移民認識 〜日本人として考える〜

MOM選出に首をひねる香川「マリノスの方々に申し訳ない」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130724-01122318-gekisaka-socc
マンUマリノスとの親善試合で、香川選手がMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に選出された事について、サポーターからの失笑や香川選手自身が困惑しているとの記事です。
ネット上でも、
 「スポーツそのものを馬鹿にしてる」
 「香川本人の反応とスタンドの反応をカゴメのお偉いさんはどう感じたのかな」
と言った、純粋にスポーツの試合としての観点からの意見や
 「現状Jはスポンサーの力を借りないと維持できない」
 「こんなプレシーズンゲーム如きにそんなカリカリする事か? 」
とかの。ある意味冷めた意見など、結構話題になっているようです。

私はサッカーは好きなのですが、この試合で誰がMOMに相応しかったのかを判断できるほどの眼は持ってません。
でも、ユナイテッドのデイビッド・モイーズ監督も「確かに香川選手がMOMと言えるかどうか、疑問に思うところはある」とかの発言をしているところを見ると、確かにこのMOM選出は微妙なところがあったのでしょう。

私が注目したいのは、マンU側とかマリノス側とかの区別無く多くのサポーターから疑問が出ていることです。
今回の試合はホームとかアウェイとかの意識が薄い試合だったとは思いますが、このことは、香川選手の発言に象徴されるような真面目さとか真摯さとかの日本人の本来持っている性格を良く表していると思うのです。
そして、もし今回のマンUの相手が例えばマンCで試合結果が同じだったとしても、香川選手も日本のサポーターも今回と同様の反応をしたでしょう。

ピッチに入る時やピッチから出る時に一礼をする日本人選手を多く見ることができます。
これは、お辞儀や礼が単なる日本の習慣と言う事も言えますが、その習慣の根底には、対戦相手やサポーターを含めた全ての関係者に対する感謝や敬意の気持ちが自然に込められているのだと思います。
そういった自然な気持ちが選手にもサポーターにもあるからこそ故意にラフプレーをするとかジャッジに対して過度な抗議を行うとかが他国に比べて少ないように思われますし、サポーターが分別のない行動に出ることも少ないのでは無いでしょうか。

そんなことを考えれば、香川選手やサポーターの反応は日本人として当たり前なことですね。

田原総一朗×竹中平蔵対談【下】「移民の受け入れなどタブーなき議論をすれば人口減少下でも経済成長は達成できる」

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/36315?page=4
新自由主義市場原理主義あるいはグローバリズムとかは、(本来の理論はよく解りませんが、)私には現在から近い将来にかけての経済活動のみを最大限に効率化しようとするもので、国や国民(市民ではない)と言った歴史的に捉えるべきものを排除しているもののように思われます。

自由主義経済に於いて経済の成長は必須のものなのでしょうが、その結果日本という国柄が無くなってしまったら、それは日本の経済とは言えないでしょう。

竹中氏は国とは地理的な国土と考えているようで、その国土に住む人がアメリカ人であろうが中国人であろうが関係ないと考えているようです。
そもそも移民国家であり実験国家であるアメリカをモデルとするような経済論理を無条件に日本に当てはめようとする時点で、文化や歴史と言った本来日本人が持つべき資質に欠けていると言わざるを得ません。

いったい移民政策が成功している国はどれだけ存在しているのでしょうか。
それ以前に、何故世界に200近い独立した国が存在しているのか考えたことがあるのでしょうか。
グローバリズムとはその200近い国の存在を否定する事を前提としているようですが、少なくとも日本は長い歴史や独自の文化を内包している日本人が住んでいるからこそ日本なのであって、移民政策とはその日本と言う国を破壊するものと言わざるを得ません。

先進国の中で人口が減っているのは日本だけでは無いはずです。
経済成長というならその人口に見合った成長をすれば良いだけで、こと日本について言えば一人あたりの生産性の向上を目指せば良いのです。

竹中氏には、経済学者としてよりも日本人としての自覚を持って発言してもらいたいものです。