メディアプレーヤー 〜ASUS O!Play Mini Plus〜
私がメディアプレーヤーに求めることは、ストレスが無い事です。
ストレスと言っても色々ですが、まずは、
操作時のレスポンス
次に
ポータビリティ
そして
対応フォーマットと画質や音質
といったところです。
”画質や音質”が一番という方がいらっしゃるかもしれませんが、高級オーディオ並の高音質を求めようとすると、筐体や電源、回路設計まで十分なコストをかける必要があり、おいそれと手を出せません。
また、このようなメディアプレーヤーの音質を十分に生かそうとすると、それに見合ったアンプやスピーカーを用意する必要があり、さらに出費が増えてしまいます。
画質については音質の評価とはちょっと違って、最近のそれなりの薄型テレビのHDMI入力における画質はかなり良くなっていて、メディアプレーヤーの出力画質を評価するよりも薄型テレビの画像処理技術を評価すべきと思っています。
例えば、私はSonyのBRAVIA(KDL-46HX80R)を観ているのですが、SR (AVC 8M) モードで録画したアニメを再生しても大きな不満はありません。
そして、何より画質や音質は個人の好みや趣味性に関わるところが大きいと言うことがあります。
一方、レスポンスは誰にでもその評価が出来るものです。
リモコンのボタンを押すのはボタンを押したいと言う欲求からではなく、そのボタンに割り当てられた機能(動画を再生したい)を使いたいという欲求があるからであり、その頭で考えた欲求がなかなか叶えられない(なかなか動画が再生されない)となると、いくらすばらしい画質や音質であってもその製品に対する評価は低くなります。
”いやいや、みんながみんな江戸っ子じゃないんだからそんなにあくせくしなくても…”と言われるかもしれませんが、元々早い車は遅く走れますが、遅い車は速くは走れません。
画質や音質よりもレスポンスを重視するのは、私がポーズや30秒送りとかの機能をよく使うからです。
また、NAS上の動画や音楽ファイルを再生する際に、その選択画面のレスポンスが非常に気になります。
対応フォーマットは多いに越したことはありませんが、音楽ファイルに関してはWAV、動画に関してはmp4があれば私的にはほぼOKです。
PS3
私は初代PS3をメディアプレーヤーとして使っています。
レスポンスについては、コントローラーをリモコン代わりに使っているのですが、これは驚異的と言って良いかもしれません。
NAS上のファイルの選択も、動画のスタート/ストップも言うことはありません。
対応フォーマットについては少なめですが(本来ゲーム機なので仕方ありません)、どうしてもと言うのであれば、PCにPS3 Media Serverをインストールしてメディアサーバーにすれば不満は無いでしょう。(ただ、当然PS3を使用中にPCを立ち上げておかなければいけないので、ちょっとやっかいです)
ただ、初代機だけに発熱と騒音(FANの音)だけは頂けません。
現状はテレビからちょっと離れたガラス扉付きのラックに入れているのでそれほどでもないのですが、もし、テレビの近くに置いたらテレビの音量をもっと上げないといけないことでしょう。
あと、コントローラの電池容量が小さくてしょっちゅう充電しなければいけないことも不満です。
Apple TV
iPodのRemoteアプリから操作する分には、さすがAppleという感じで、気持ちよく操作できます。
単一メーカの組み合わせなので、ここまでチューニング出来ているのでしょう。
もちろんDLNA上のNASにアクセスできないので、私の環境ではかなり限定的な利用になるのですが、そもそもの製品思想から考えるとそこまで要求するのは酷なことかもしれません。
androidアプリに、ZappoTV(Mobbile Madia Center for TV)やTwonky Beam、また後で述べるASUS O!Play Mini Plus用のアプリ(android、iOS)O!MediashareでもAppleTVが選択できるので、これらを使ってメディアプレーヤーとしてAppleTVを活用するという手もあります。
ASUS O!Play Mini Plus
最近購入したもので、現在は私のメインのメディアプレーヤーです。
購入の理由は、安価であることと最近発売(今年の2月か3月)されたものであると言う事です。
こういう類のデジタル製品は、発売が最近の方がハズレが少ないと言うのが私の持論です。
なお、この製品のレビューはこちらにあります。
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/sp/20130423_596994.html
レスポンスに関しては、動画が再生中のレスポンス、すなわちポーズ、スキップなどは、間違いなくPS3よりも高速です。
PS3も高レスポンスなのですが、例えばスキップの場合、コントローラーのボタンを押すと
スキップ前の停止画面を一瞬表示→スキップは一瞬→スキップ後の停止画面を一瞬表示→スキップ後の動画再生
と言う感じなのですが、O!Play Mini Plusの場合、スキップ前とスキップ後の停止画面表示が無い印象となります。
つまり、リモコンのスキップボタンを押すと
スキップは一瞬→スキップ後の動画再生
のように、ダイレクトにスキップできるのです。
これは、私にとって大きなメリットです。
ただ、わざわざ”再生中のレスポンス”と断ったのは、ファイルの選択画面のレスポンス、特にスクロールが致命的に遅いからです。
これは、PS3ではスクロールの際にサムネイルやファイル名を省略するとかの高速に見えるための処理を行っているのに比べ、O!Play Mini Plusでは何も考えずに(失礼!)そのまま順繰りに表示させているからではないでしょうか。
Q!Play Mini PlusでのNASアクセスについては、ファイル共有とDLNA(uPnP)が対応しています。
ですが、DLNA接続では何故かうまく再生出来ないファイルがあります(ファイル共有ではもちろん再生可能)。
再生途中で音声が途切れたり、動画がカクカクしたりする事があります。
DLNAに関しては、androidアプリのO!Mediashareで何故かNASアクセスが出来ません。
NASにアクセスしようとすると、エラーとなってしまいます。
Twonky Beamではきちんとアクセスできるので、いまのところ何故O!Mediashareでアクセス出来ないのか不明です。
と言う事で、androidでのアクセスはTwonky Beamを利用しているのですが、ファイル選択のレスポンスもリモコンにくらべたら良好なものの、動画のスキップや早送りなどの操作ができません。
これらのandroidアプリは、SNSとの連携とかの機能面では便利なのですが、肝心のプレーヤーとしての機能が最低限なので、単純にメディアプレーヤーとしての使い勝手は、実はあまり良いとは言えません。
総じてQ!Play Mini Plusの完成度はまだそれほど高くは無いと思います。
上記の他にも、時々スタンバイ状態なのに本体が異常に発熱していて起動出来なくなったりすることもあります。
それでも、PS3の消費電力(笑)や騒音とのトレードオフでQ!Play Mini Plusを使うことが多いです。
何とか、ファームウェアのバージョンアップで、より使い勝手の良いものになってほしいものです。